なんちゃってFDEが多すぎ問題
こんにちは、橋本です。
最近、FDEという職種が流行っています。
▼日本経済新聞
米では年収3200万円の「FDE」、AI時代の新花形職種が映す課題 - 日本経済新聞 新たな用語が生まれては消えるIT(情報技術)業界で、目下注目を浴びているのが「フォワード・デプロイド・エンジニア(FDE)」だ。顧客企業に深く入り込み、人工知能(AI)の活用を後押しするエンジニアを指す。その行方はAIを軸とする経済の行く末を左右する可能性がある。グーグル、ファナックのAI活用を支援米グーグル傘下のグーグル・クラウド・ジャパン(東京・渋谷)。同社で量子コンピューターなどの開発FDEとはフォワード・デプロイド・エンジニアの略で、
顧客企業に深く入り込み、AIの活用を後押しするエンジニアのことを指します。
SESから派遣される常駐SE(システムエンジニア)も
顧客企業に入り込みますが、FDEとは何が違うのでしょうか。
今日はその違いと常駐SEの今後について解説します。
FDEと常駐SEの違い
どちらもエンジニアであることに変わりはないですが、
FDEは問題発見を目指すのに対して、常駐SEは問題解決を目指す
という違いがあります。
具体例として顧客から
「営業数値を見やすいようにダッシュボードを作ってほしい」
という依頼があった場合での違いについて説明します。
常駐SEは指示の通りにダッシュボードを構築します。
「デザインが良い」「読み込み速度の速い」「リアルタイムで更新される」
のようなシステムのクオリティ担保を目指すことが多いかと思います。
FDEの場合は指示をそのまま受け取らず、まず目的を確認します。
ダッシュボードを作成する目的が
- デザインが見づらいので見やすくするため
- 営業マンのマネジメントのため
- 経営的に数値を見える化するため
のどれなのかによって、開発内容は大きく変わります。
そもそも解決策がダッシュボード構築ではないかもしれません。
FDEは問題や目的を元に最適な解決策を提案し実装をします。
常駐SEの今後
現在はAIの発展により、少し知識があれば誰でも開発ができるようになりました。
そして上の指示で実装するだけのエンジニアはAIに代替されつつあります。
提案型開発へ移行することはこの業界の存在条件になっており、
こぞってSESの企業が「弊社はFDE派遣ができます」と謳うようになりました。
ただ、今まで常駐SEとして働いていた人が、
すぐにFDEになることはできるのでしょうか。
個人的にはNoであると思います。
エンジニアがすぐFDEになれない理由
エンジニアの思考として
「全ての事象において、技術を用いてどのようにして解決しようか」
と考えてしまう癖があるように思います。
これは開発知識があるが故に具体的な手段で頭の中が埋め尽くされ、
目的を考える隙がなくなってしまうというところに起因するのだと思います。
(↑エンジニアにとって、この達成手段を考える時間がとても楽しい。)
「ただ物事を抽象化して考えれば良いだけでは?」と思う方も多いかと思います。
なぜこれがエンジニアにとって難しいのでしょうか。
皆さん、以下のような経験があると思います。
- A:「今日の夜ご飯何がいい?」
- B:「なんでもいいよ」
- A:「ハンバーグは?」
- B:「それはカロリー的に…」
- A:「なんでもよくないじゃん」
このように人間は抽象的な物事に対しては思考が停止し、
目に見える具体的な物事に対しては過敏に反応する生き物です。
技術に目を奪われがちなエンジニアは、
思考がどうしても「具体的な手段」に流れていってしまうのだと思います。
↑僕もそうでした。。
エンジニアがFDEになるには
FDEは経営者目線で考える必要があるため、
ビジネスサイドと開発サイドの両者の視点を持つ必要があります。
両者は以下のように全く考え方が違います。
▼ビジネスサイド
- 抽象的
- 思考力中心
- 能動的
- 問題発見
- 不確実性が高い
▼開発サイド
- 具体的
- 知識力中心
- 受動的
- 問題解決
- 不確実性が低い
エンジニア歴が長ければ長いほど、開発サイドの知識は豊富にあるため、
何も意識しなければ思考は開発サイドに寄ってしまいます。
FDEになるには両者の考え方があることを認知し、
時と場合によって切り替えをする必要があるのだと思います。
個人的にもエンジニアとして開発サイドの思考する時間が長かった故、
不確実性の高いビジネスサイドでの思考は難航するところがありました。
まとめ
FDEと常駐SEの違いについてまとめました。
FDEのように「抽象化し、問題を発見し、構造を設計する」ことが
人間の価値であり、今後それ以外はAIで代替されていくはずです。
これはエンジニア職だけでなく全ての職種に当てはまると思います。
自身、思考が具体に流れていかないよう抽象的な思考を意識して仕事に取り組んで参ります。